慢性蕁麻疹3
困ったことに市販の飲み薬も効かなくなって、毎日ひどい蕁麻疹に苦しめられることになった私。
痒いからではなく、溢れ出るヒスタミンの副作用?か何かわからないけれど毎日イライラも酷かった。
十数年ぶりに皮膚科に行こうと決意して、行ったところは心療内科も併設されているクリニックだった。
とりあえずは皮膚科で予約を取り、先生に症状について話したところ
「それは心因性かもしれないから、今度は心療内科で予約を取るように」
とのことだった。
心療内科にはいい思い出がなかった。
昔一度行ったことがあったけど、最初に臨床心理士の方に生育歴から学歴から色んなことを聞きまくられ、コンプレックスだらけの私は初めて会ったその真っ当そうな人に自身のボロボロの経歴をあけすけに話さなければいけないことがとても苦痛に思えた。
それがたとえ治療の一環だったとしても。
「これからお互い徐々に知っていこうやー」
と言ったナンパ男がまともに思えるくらいのストレスではあった。少なくとも。
そんなちょっとしたストレスをかけられつつ診察室に入っところ、気難しそうな中年医師に
「まあ抑うつ状態くらいじゃない?別に薬も要らないと思うけど欲しいなら抗不安薬でも飲んでみたら」
と、軽くあしらわれて何だか来るべきではないのに大袈裟に捉えて来てしまった人のような感覚に陥ってとても恥ずかしかった。